李在明の曲がった腕 日本語翻訳版

商品名 : 李在明の曲がった腕 日本語翻訳版

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【商品説明】
■著 者:李在明(語り)、ソ・ヘソン(文)、金重明(訳)
■出版社:新幹社
■構 成:A5版 220ページ
■出版日: 2022/2/15

■ Book Guide 

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内容紹介

曲がった腕を伸ばすために。この本はわたしの物語。

この本を出した意図を一言でいえば、それは「曲がった腕」を伸ばすための新しい挑戦に向けた約束だ。
「わたしの曲がった腕」だけでなく、「世の中の曲がった腕」を伸ばすためだ。
その「曲がった腕」を伸ばすために、成長期の間、わたしの耐えられないほどの恥であった曲がった腕をこのように披露する。(本文より)

わたしは誰なのか。どのように生きてきたのか。何を夢見ているのか。どのような挫折に屈し、なにを支えに再び立ち上がったのか。政治、経済、社会、文化など、すべての分野を網羅した知識人とともに展開した知的対話と討論。李在明は何のために勉強してきたのか?世の中と未来を変えたいと考えているかれの人生と信念と知的な倉庫をあますことなく公開。討論録、演説記録、略歴掲載。

――いくつもの工場を転々とした李在明少年は、さまざまな有害物質に曝されつづけた。鼻中隔が曲がり、嗅覚細胞の大半が懐死してしまい、匂いを嗅ぐことができなくなった。そのころに負ったさまざまな傷跡は数百カ所残っている。そしてプレスエをしていたとき、一番大きな障害を負った。プレスに手首が挟まれたのだ。それまでの怪我と同じように、病院へ行くこともなく、痛みを我慢しながら仕事を続けた。ところが数年後、李在明少年の背が伸びると同時に、左腕が曲がってしまった。怪我をしたとき損傷した成長期を治療もせずにそのままにしておいたため、その部分の成長が止まり、他の部分が伸びてしまったためだった。――(訳者の紹介分より)

韓国を新たな次元の未来にけん引する大統領候補の本
『李在明の曲がった腕』 について
★翻訳者 金重明氏の本書紹介文★
  李在明は極端な困窮の中で少年時代を過ごした。わたしと同じ年代なら、そういう時代 だった、と昔を回想するかもしれないが、おそらくほとんどの若い人はその貧困を想像することすらできないに違いない。
  小学校卒業まで、李在明の一家は山奥で火田民の残した畑を耕して糊口をしのいでいた。 李在明少年はいつも腹を空かせていた。 山の植物の名に詳しかったが、食べられる植物を見分けるために覚えたものだった。ツツジも、観賞用ではなく、ひもじさを癒す食材 だった。
  小学校卒業と同時に、一家は貧困に追われるようにしてソウル近郊の貧民街に流れてい く。李在明少年は中学校へ行くこともできず、 そこで少年工となった。 全泰壱が 「労働基準法を守れ」と叫んで焼身自殺したのは李在明少年が少年工になるわずか6年前だった。 労働環境は劣悪だった。たとえば、李在明少年と同じ工場でミシンエとして働いてい た少女たちは、指の骨にミシンの針が突き刺さっても、ペンチで針を抜いてそのまま仕事を続けた。
  いくつもの工場を転々とした李在明少年は、さまざまな有害物質に曝されつづけた。鼻中隔が曲がり、嗅覚細胞の大半が壊死してしまい、匂いを嗅ぐことができなくなった。そのころに負ったさまざまな傷跡はいまも数百カ所残っている。 ゴムの研磨をしているときに肉体の中に食い込んだゴムの破片もまだ体の中だ。
  そしてプレスエをしていたとき、一番大きな障害を負った。プレスに手首が挟まれたの だ。素速く手首を抜いたので、間一髪手首を失うことは免れ、それまでの怪我と同じよう に、病院へ行くこともなく、痛みを我慢しながら仕事を続けた。ところが数年後、李在明 少年の背が伸びると同時に、左腕が曲がってしまった。怪我をしたとき損傷した成長板を治療もせずにそのままにしておいたため、その部分の成長が止まり、他の部分が伸びてしまったためだった。
  もちろん怪我に対する補償のようなものはなかった。消えることのない痛みが李在明を苦しめたが、それ以上にこの曲がった腕を恥ずかしいと思うようになり、女性に声をかけることもできない青年に成長していった。1980年、光州事態が勃発すると、李在明はまわりの工員たちと同じように、かれらを暴徒として罵倒した。
  曲がった腕のため肉体労働も思うようにできず、このまま工員生活をしていても未来は 開けないと思った李在明は、一念発起し大学進学を目指す。苦しい生活の中から塾の月謝を払いまず中学卒業資格を得る検定試験に合格する。続いて高校卒業資格を得る検定試験にも合格し、大学受験の勉強に集中する。このとき、月謝を払うことができなくなった李在明の事情を知ったある塾の塾長が無償で授業を受けさせ、 李在明を励ましたことが、 困難の中勉強をつづける力となった。
  そして李在明は優秀な成績で試験に合格し、生活費まで支援を受ける奨学生として中央大学校法科大学に入学する。
  大学に入り、光州事件が民衆蜂起であったことを知った李在明は大きな衝撃を受ける。大学の仲間たちは光州事件の真相糾明を訴え、民主化闘争に立ち上がり、次々と拘束されていった。李在明は仲間たちに済まないと思いながらも、勉強に集中した。学生運動ではなく、法曹人として社会を変革していこうと決意したからだ。
  司法試験に合格した李在明は、志を同じくする同期の合格者とともに、判事や検事になることを拒否し、人権弁護士としての道に進む。
  韓国の法曹界には、一度判事や検事をやれば一財産稼ぐことができる、 「前官礼遇」 な る悪弊がある。李在明とその仲間たちは、一度でもそのような特権を味わえば正義を貫くことはできない、と考えたのだ。
  当時同じく人権弁渡士として活動していた盧武鉉前大統領の姿も李在明を励ました。李在明は人権弁護士として活動すると同時に、市民運動にも積極的に参加していった。
  2010年、城南市長に当選した李在明は、貧しい人々のための果敢な福祉政策を展開する。阿房宮※とも呼ばれていた、前市長が建設した豪華な市長室を子供たちの遊び場とし、市庁舎を市民に開放するという前代未聞の施策が、李在明の方向性を象徴しているとも言えよう。
  李在明の果敢な福祉政策は朴槿恵政権の政策と真っ向から衝突し、朴槿恵大統領の逆鱗に触れることとなった。李在明は安企部(韓国の情報機関)をはじめとする国家機関と御用報道機関を総動員したスキャンダル攻勢に苦しむことになる。しかし李在明は身の潔白を証明してしぶとく生き残り、2021年9月、ついに共に民主党の大統領候補となった。
  2022年の大統領選挙は、ロウソク革命の成果を維持、発展させるのか、あるいは李明博・朴槿恵時代に逆戻りするのかを分かつ重要な選挙だ。
  大韓民国の未来のため、李在明を必ず当選させなければならない。
※中国で最初の統一帝国を建設した秦(前221〜前207)の宮殿
ーーーーーーー翻訳者略歴ーーーーーーー
1956年東京生まれ。 1997年 『算学武芸帳』 (朝日新聞社)で朝日新人文学賞 2006年 『抗 の丘 別耽羅戦記』(新人物往来社) で歴史文学賞、2014年 『13歳の娘に語るガ ロアの数学』(岩波書店)で日本数学会出版賞を受賞。 そのほか、『準の民』 (講談社) 『小説 日清戦争 甲午の年の蜂起』(影書房) 『世界はeでできている』(講談社 ブルーバックス)など著書多数。



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